貧脚走法

貧脚でも走りたい。

2023年 PBPの準備と撤退の記録 撤退編

 DNFはしたもののブルベは自己責任、パリまでは自力で戻らないといけません。時刻は19:00なのでTGVを使っても今日中には戻れないし、そもそも駅まで数十kmもあります。今日はどこかに宿をとって明日行動することにします。

 こんなときはGoogle MAPでホテル検索して、数百mのところにホテルを見つけました。スマホになってこういうのは本当に便利になりました。マップ上では1泊120ユーロと表示されていたけど、ここは慌てずにまずホテルに向かいます。

PC近くのホテル

 ものの数分でホテル前に到着、レストランの電気は消えてたけど奥のフロントにおっちゃんがいることを確認したので意を決してドアを開ける。まずは「ボンジュール」挨拶は大事、この後はスマホの翻訳アプリ「VoiceTra」を駆使して今日1泊したいこと自転車を保管させてくれるかを伝えました。宿泊は可能で1泊100ユーロとのこと、やはり直接聞いた方が安かった。日本でも宿泊サイトを使うよりも、ホテルのサイトからや電話での確認をした方がお安いことが多いです。

今日のホテル

 自転車は部屋には入れられないけどこっちに持ってくるようにと奥の広間を案内されました。すでにDNFまたは休憩していると思われる方の自転車が10台くらい停められていて、これなら安心して置いておけます。

広間に停められた自転車

 ヨーロッパの一般的なホテルでよくあるようにエアコンは無かったけど、日本の熱帯夜のようにはならずチェックアウトの11:00までゆっくりと休みました。
 ここからTGVの駅までは約37kmのランバルと約40kmのサンブリューがあり、少しでもタクシー代を安く上げようとランバルに行こうとしましたが、タクシーをお願いするときに宿のおっちゃんがサンブリューの方が大きな駅でパリに行きやすいと言った(ように聞き取れた。)ので、そちらに行くことにしました。(その通りでした。)
 タクシーはちゃんと自転車が積み込みやすいように、ルノーのバンを手配してくれて何の問題も無く出発。タクシーのお兄ちゃんも陽気で色々と話しかけてきてくれたけど、こちらの英会話能力が無くてほとんど受け答えが出来なかった。こういうところをもっと出来るようにしておけば旅を楽しめるし、PBPを走る上でも他の参加者と交流できてメンタルを保つことが出来るかもしれない。走力とともに今後の課題としたい。

 1時間ほど走ってサンブリューに到着、フランスは無料のバイパス道路が整備されていて半分くらいは110km/hで走れて快適だった。ここまでの料金は120ユーロ、最初にカードは使えないよと言われていたので現金で支払う。こういうときのために現金も2〜300ユーロは持っておきたい。

サンブリュー駅

 後から知ったけど、ここサンブリューはフランスの有名な自転車選手であるベルナール・イノーさんの出身地とのこと。ブルターニュ出身とは知っていたけどこのあたりだったんだなあ。

 そしてTGVの大きな駅とのことでDNFした人たちがいっぱい居る。フランスの鉄道はほとんど自転車をそのまま持ち込めるけど、TGVだけは例外で輪行状態にする必要がある。フランスで輪行状態の自転車をこんなにいっぱい見るのは初めてだ。(前回DNFしてTGVに乗ったレンヌはまだ序盤だったのでほとんど他の自転車を見なかった。)

自転車がいっぱい

 TGVの切符は自動券売機で買えます。行き先と座席種別を選ぶのは日本と同じだけど、名前と年齢の入力も必要になります。名前は特に意味は無さそうだけど、年齢は歳に応じて割引になるので正直に入力しよう。もしかすると検札のときに証明書を求められるかもしれない。(私は割引無しの年齢なので何も言われなかった。)
 自動券売機で買った切符はレシートのような紙で出てきます。これにはQRコードが印刷されていて検札時にはこれを見せるだけで済みます。ヨーロッパの鉄道でよくある入場時に検札機に入れて改札する必要は無く、そのまま列車に乗り込めます。
 ちなみにサンブリューからパリまでの1等車の値段は103ユーロでした。1等車にしたのはゆっくり休みたいからでは無く2等車は満席だったため。TGVは結構混んでいることが多いみたいです。(2回しか乗ってないですがほぼ満席でした。)

TGVの切符

 それからTGVは多少のトラブルがあっても割とそのまま運行することがあるようです。今回は行先表示板にトラブルがあって、ブレスト行きと表示されていました。この時間に出発するのはこの列車しかないため、混乱しましたがホームの駅員に「ディス トレイン イズ パリ?」などとおかしな英語で聞いてもイエスと言ったので信じて乗り込むと、ドアのところに張り紙でパリ行きと貼り出してありました。でもここはドアが開いていると見えないところなんですけどね。(^^;

行先変更の貼り紙

 ところで宿のおっちゃんが言っていた通りこの駅はTGVの主要駅でした。貼り紙を見ると駅名はブレスト→サンブリュー→レンヌ→パリの4駅だけ、まさに日本でいうところの「のぞみ」停車駅でした。おそらく隣のランバルは「こだま」停車駅、しかもパリ直行は無さげで「レンヌ」で一旦乗り換えが必要だったようです。

 TGVのレンヌからブレスト間は在来線の線路を使っていて、揺れはそれほどでもありませんがカーブの曲線がきついのか横Gがきつかったです。輪行している自転車を結びつけておく手すりのようなものも無いので、立てたままにしておくと何度も倒れてしまいました。レンヌから先はそれほどでも無かったのでそれまでは自転車のそばに居た方か良いかもしれません。ちなみにヨーロッパの鉄道では指定席でもその人が来るまでは座っていてもよいという習慣があるようなので、切符の席に人が座っていても一声かければよいと思います。

 さてTGVは数時間でパリのモンパルナス駅に到着しました。ここで注意したいのはTGVが到着したホームの階の券売機はTGV用のものしか無いこと。在来線で宿泊地に帰る場合は下の階の券売機で買わないといけません。私のようにサンカンタン・アン・イブリーヌに宿を取っていて、駅名が無いからと言ってサンカンタンで買ってしまうと、全然違う場所の切符を買ってしまうことになります。

 ちなみに今回は昼間にパリに着いたので列車で帰りましたが、前回は夜遅くになってしまったのでタクシーで帰りました。モンパルナスからサンカンタン・アン・イブリーヌまでのタクシー代は約50ユーロでした。

輪行中の様子

 さて地球を1周(往路はカナダの北を飛行して大西洋から、復路はアジアを横断した。)して挑んだPBPでしたが、今回もDNFという結果に終わりました。今後も挑戦するとすればもっと本気で減量して登坂の練習もする必要があると思います。アオバヒドイとか言ってますがPBPを目指すならこのくらいは必要ということですね。今後とも精進することにします。

2023年 PBPの準備と撤退の記録 DNF編

 準備で一つ書き忘れましたが、SIMはOrangeHolidayを使用しました。
 買ったばかりのiPhone13MiniにはpovoのeSIMを入れていてSIMスロットは空いていたので、OrangeのSIMカードは無くさないようにすぐにiPhoneに入れました。渡航まで1ヶ月くらい入れっぱなしでしたが、フランスに到着して設定でOrange側のSIMをオンにしただけですぐに使えるようになりました。飛行機の中や空港でバタバタ変えるよりSIMスロットが空いていれば日本で落ち着いて入れ替えておくと良いと思います。
 予備回線はpovoのローミングを使うつもりでいました。必要になればトッピングすればすぐに使えるようで、実際には電波は掴んでいてSMSの受信を行うことができました。(受信は無料)ローミング先はどこか分からなかったけど予備としては充分だと思います。

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 無事にホテルに到着して自転車の準備です。

 私は登り坂が大変苦手で多少の軽量化は効果が少ないので、少しはましな平地と下り坂のためにフルサイズのエアロバーを装着しました。ただどちらかというと空力より手の平の痺れ対策を重視しているので、60mmのスペーサーを入れてポジションを高くしています。これの副次的効果としては肘を置くブラケットの下にスペースが空くので、フロントライトをハンドルにそのまま付けれることです。ライトホルダーのような追加のパーツを取り付ける必要が無いためハンドル周りがスッキリとします。

 ライトはすでに定番となった感のあるCATEYEのVolt800Neoをメイン、Volt400をサブに使いサドルバッグの奥に予備のURBEN2を入れておきました。夜間走行は一晩しかしていませんが特にトラブルは起きませんでした。他の雨ブルベでもノートラブルで走れているので今後もこの組み合わせで走りたいと思います。

 GPSサイコンは型落ちとなりましたがこれも定番のGARMIN Edeg530とeTrex30xです。Edge530の方はPCを見落とさないようにPB毎にコースを設定して残り距離を表示するようにしています。

 サドルは私が走った唯一の1,000km超ブルベのオホーツク1,300kmでも使用した実績のあるSELLE ANATOMICAのX1です。このサドルでも股ズレには悩まされましたが圧迫痛は他のサドルよりマシな感じなのでPBPでも選択しました。ただこのサドルはレール後端が広がっていてオルトリーブの金具が付けれなかったので、Brackburnのホルスター型のサドルバックを使いました。金具で止めないので横揺れを懸念しましたがしっかり取り付ければ気になることはなかったです。

自転車の準備

 さて前日受付も滞りなく終わって帰路についたのですが、列車の様子がおかしいです。どうも次々と駅を通過してホテルのあるサンカンタン・アン・イブリーヌ駅も通過してしまいどうやら快速列車だったみたいです。行きはほとんどがランブイエ行きなので間違うことは無いですが、帰りは種別に気を付けないとこのようなことになるようです。ただ数駅先のベルサイユ駅には停車するので慌てずに逆の列車に乗り換えれば30分ほどの時間で戻ってこられます。

 

スタート

 スタートしてから前回DNFしたフジェールまでは特に問題無く走れました。問題に思っていた登り坂も新しく導入した12速の前32T、後34Tで遅いながらも進めます。あと今回フランスを走っていて初めて気がついたのですが、GARMINのEdge530はランドアバウトの出口が何番目かを教えてくれていました。ちょっと怪しい日本語で「3番目の○○方面」のような感じです。これに気がついてからはどこで出るのかをあまり悩まなくなりました。

 さてここからは初めて走る区間です。フジェールの街中はかなりのアップダウンがありましたがまだまだ元気に進みます。ただその次のPCのタニティニアックを過ぎるとアップダウンが連続してきます。やっと登りきったと思うとちょっと下っただけでまた次の登り、登り切って平地になったと思ったら下らずに次の登り...
 とうとう何度か目の登りでは思わず足を着いてしまいます。休んでいても前に進まないので押し歩いて行きますが登り切ってもまた登り、街の人は応援してくれますし他のランドヌールも肩をたたいて励ましてくれます。
 しかし足が動いてくれず情けなくて絶望感が湧いてきます。

 何とかドロップバッグを置いてある一大拠点のPCルディアックに到着しましたが、疲れ切って憔悴しきっていました。これまで15〜20km/hを保っていた平均速度もこの区間では13km/hと大幅に低下してしまいました。

 先を走っていた同行者にはもうダメかもしれないと弱気な発言をしてしまいましたが、ゆっくり休んで考えるといいよと言われました。しかし体がいうことを聞かず精神的にも追い詰められてしまっていて、チェックを受けた直後にDNFの宣言をしてしまいました。

 しかしこの時点での時間は19:45、PCクローズは22:34なので3時間近くの時間がありました。着替えもあるのでしっかり補給してシャワーを浴びて仮眠してから判断しても遅くはなかったはずです。そのあたりは事前に計画を立てて分かっていたはずですが実際にはメンタルがやられて正常な判断が出来なくなっていたようでした。

 あとはあまりにも早く走ろうとしてPCや休憩所ではカフェでサンドイッチやケーキだけでタンパク質やビタミンが不足していたのもいけなかったのかもしれません、あと飲み物もポカリスエットが無性に飲みたくなっていたのでパウダーを持ってくればよかったと走行中はずっと考えてました。フランスではそういった飲料はほとんど売っておらず、PCの売店で売っているタブレットを溶かして飲むものと聞いたのでその辺りもリサーチ不足でした。

補給は大事

 さて大きなPCのルディアックですが、この時間からパリに戻る手段はありません。今日はどこかに泊まって明日戻らないといけないなあ。

2023年 PBPの準備と撤退の記録 参加準備編

2023年8月にフランスで行われた長距離サイクリングのイベント「パリ〜ブレスト〜パリ」に参加してきました。結果は約430km地点のルディアックでリタイヤ(DNF)となりましたが、準備やリタイア後の行動について参考になると思われることを書いてみます。

参加準備編

 参加にはグッディースポーツのツアーを利用しました。申し込みが遅くて既に航空券込みのAコースは満員でしたが、現地での送迎やホテルを手配するBコースは空いておりこちらを申し込んで航空券は自前で手配しました。幸いなことに同じ便の席が空いており現地での合流はスムーズでした。ここでの費用は以下のとおりです。

 ツアー費用:¥158,000-(空港〜ホテル間の送迎、全日程のホテル代)
 航空券費用:¥389,550-(JAL羽田〜シャルル・ド・ゴール往復)
 合計   :¥547,550-

 ここで問題になったのは飛行機の預け荷物です。4年前の2019年のANAでは事前に連絡をすれば3辺合計で290cmくらいまでの荷物は無料で預けられたのですが、その後に情勢が変わったのか今回は3辺合計で203cm、重さ23kgを超過すると例外無く片道で¥20,000-、往復で¥40,000-もの超過料金がかかります。(追記:今回もANAは事前連絡をすれば292cmまで無料でしたのでJALの事情のようです。)市販の輪行箱が¥20,000-くらいなので購入しようかと思いましたが、業者に依頼して切り出してもらえば安く上がるのではと思い探してみました。

中西金属工業株式会社(AMHA)
 ここで見積もってみたところ、2つで¥16,000-程度だったので輪行箱より半額程度で済ますことが出来ました。(数量や時期によって多少変動すると思うので必要なときに見積もりを取ってください。)

www.amha-net.com 

依頼の条件としては以下の通りが良いと思います。(私の自転車のサイズは520mm)

 寸法(外寸):長さ102cm、幅28cm、深さ71cm
  ※実際は幅を26cmで注文しましたが微妙に足りずに膨らんでしまいました。結果的には問題無く運べましたが少し増やした方が良いと思います。(合計を203cmにしていないのは製作上1辺あたり1cm程度の誤差が発生する可能性があるためです。)

 厚み:5mm
 天面形状:A式(通常品)
 底辺形状:オーバーフラップ
 素材:プラダ
 目付:800g/㎡
 オプション
  取手:取り回すのに付けておいた方が良いと思います。
  面ファスナー:天面、底面ともに付けておかないと組み立てられません。

プラダ輪行

ベルトやキャスターについてはホームセンターで買った方が安いと思います。
キャスターはハンズで木片を買って単品のキャスターを木ネジで止めた物を作って、1つ¥500-程度でした。これを2つ作って前後に面ファスナーで取り付ければ、コロコロと転がせて預ける際には取り外すことが出来ます。(外さないと寸法に含まれてしまいます。)

キャスター

 ちなみにこの大きさの箱では自転車をかなり分解する必要があります。前後のホイールはもちろん外してクイックシャフトを抜いておきます。(私の自転車はリムブレーキ車です。)リアディレーラーを外してこれは壊れないように養生してフレームの内側に巻き付けておくと良いでしょう。シートポストもサドルごと抜きペダルも外します。ハンドルはステムごとフォーク側で外して箱に収まるように入れます。
 外した部品を忘れないように袋などに入れて管理しておくと良いでしょう。あと組み立てる時の工具も忘れないようにしましょう、ペダルなどは力が必要なため車載のハンディ工具では取り付けに不安が生じてしまいます。
 タイヤの空気も抜く必要があるので、車載の物が小さくて空気を入れるのが大変な場合はハンディタイプでも大き目の物を別で持って行くと良いと思います。

 

 あとこの箱は切り出してもらった物なので同じ箱はありませんでしたが、イベントでは同じメーカーの輪行箱が何個もそろったりして自分の物がなかなか見つけられないことがありますので、個性的なステッカーなどを貼っておくと良いと思います。

 

 さて羽田空港に着いて無事に荷物を預けられましたが、往路は自宅で箱の重さを計ってきたので重量超過にはなりませんでしたが、復路はお土産やら何やらを詰め込んでなんだか行きよりも重くなっているような感じがして空港で焦りました。ぎりぎり22kgで超過していませんでしたが念のために秤を持って行くと良いと思います。(吊りはかりで検索すると¥1,000-くらいからで買えるようです。)
 それとJALでは問題なかったのですが、ANA便の方では自転車の数が多すぎて全部は運べないなどという話があったとのことです。最終的には何とかなったとのことですが、イベントで集中する便だとわかっている際には、念のため予約の時点で大きな荷物があると言っておいた方がよいかもしれません。

 それから今回泊まったホテルですが設備は問題無かったのですが、立地が駅や商店から離れており特に食料を確保するのに手間がかかりました。(最寄りのスーパーまで15分程度で、その間に小さな商店すらなかったです。)ホテルが選択できるようであればそうした施設から近いホテルを選ぶことをお勧めします。

GPSナビゲーション機器

今時のブルベではGPSナビを使って走行する人がほとんどだと思う、私もガーミンの機器を2台使って走っている。

GARMIN EGDE 530
メインで使用しているGPSナビ、以前使用していたEGDE810Jはタッチセンサーだったが、雨に日に水滴を拭おうとすると意図しない操作をしてしまうことがあったので、物理ボタン式のEGDE530を選んだ。地図の縮尺を変更したり位置を変更するような操作は非常にやりにくいが、実際に走行しているときにはあまり行うような操作ではないのと、そういったことが必要な時は後述するもう1台の機器で行うので不便は無い。

GARMIN EGDE 530

以下のページで紹介されている表示項目を6つに増やす方法で、項目が増えた上に地図表示も広くなり非常に使いやすくなった。表示する項目には平均速度、現在速度、目的地までの距離、電池残量、時刻、気温を表示している。特に目的地までの距離は到着までの目安や、PCを通り過ぎない目印となり重要な項目となっている。このためナビゲーションデータはPC毎に作成して到着したら次のPCまでのデータを読み込むようにしている。これは以前全体のデータを入れていてPCを見過ごしてしまったことに対する対策である。(以後は見過ごすことは無くなった。)

tsunoda-blog.com

購入から3年経っているがバッテリーの持ちは良く、今でも20時間くらいは持つので300kmブルベなら外部からの充電は無くても走り切ることが出来る。それ以上の距離で充電が必要な際も充電しながら使用が出来るので問題は無い。

雨に対しても単体で使っている分には今のところ浸水などの問題は発生していないが、充電端子を使う際には剥き出しになるので対策が必要になると思う。(そこまで長時間雨に降られたことが無いので対策はしたことが無い。)

 

GARMIN eTrex30x

以前使用していたEGDE 810Jが長距離長時間(200km前後)でフリーズするなど、信頼性に欠けていたためバックアップとして導入したアウトドア用GPSナビ。とにかく耐久性が高く1,300km、100時間以上稼働させても問題が発生しないほど信頼性が高い。操作はボタン式だがジョイスティク式ボタンや拡大縮小ボタンが独立して設けられているので、地図の縮尺を変更したり場所を移動させたりする操作がすぐに行えて操作性が良い。

eTrex30x

私のモデルは海外モデルの30xをGPSショップが日本語化して地形図地図をインストールしたものになっている。ハイキングとかもするのでそのときにも使えたらと思ったのと、高度データが入っていると登り坂の頂上にマークが表示されるので、あとどれくらい登ればよいかの目安になると思った。

いまはEGDE 530がまともに動作してくれるので、表示項目は最低限でこれまで走った距離と電池残量のみを表示している。あとは大きな縮尺でこれから先にコースがどのような感じで続いているかを確認するような使い方をしている。

バッテリーは単三電池をつかうが、アルカリ電池、充電池(エネループ等)、リチウム電池リチウムイオン電池とは別物)が使えて、充電池では24時間程度、そしてリチウム電池では実測で60時間以上使用できた(バックライト消灯)。106時間33分かかった1,300kmブルベでも電池交換は1回しか行っていない。リチウム電池は冬山登山などでも使われる耐久性の高い電池で、−30℃程度の低温でも使用可能で軽いなどの特徴があるのでここ一番のブルベで投入している。(ただし値段が高いし使い捨て)

 

■マウント類

ゆるふわーくすさんのアダプターを使って2台の機器を縦列に設置している。
このような配置にすることでハンドルの使用スペースが最小限に抑えることが出来て、その分をフロントライトのマウントやエアロバーの装着に使用することが出来る。

マウント類

●EGDE 530
CATEYEアウトフロントブラケット2用社外サイコンアダプターのガーミン用25mmオフセット版を使用して、前方にマウントし目線の移動を少なくするようにしている。
使用にはCATEYEのアウトフロントブラケット2 OF−200を用意して、そのサイコン取り付け部分を付け替える。下部にはGoPro用ブラケットが付いているので、カメラや追加のライトを取り付けることが出来る。

yuugai.booth.pmwww.cateye.com

●eTrex30x
eTrax用CATEYEアタッチメントとeTrax用スペーサーを組み合わせて使用している。

yuugai.booth.pmbooth.pm

どちらもストラップを取り付けてリングを自転車神社の輪っか型のお守りに通して、万が一外れても落下しないようにしている。

ooyama.sun.bindcloud.jp

持ち物(衛生用品)

何百kmも走っていると身体のあちこちがおかしくなってくるので、いろいろな対策用品を持ち歩いている。コンビニや道の駅などのトイレでサッと使えるように、ポーチに入れてジャージのバックポケットに入れて持ち歩いている。

衛生用品

■プロテクトJ1
お尻や股の皮膚の保護用クリームで、股ずれなどから皮膚を保護することが出来る。1,300km走った時は中間地点あたりからひどい股ずれに悩まされたが、これは私の使い方に問題があったかもしれない。このクリームは塗った後に数分程度乾かすことにより保護層が出来るとのことだったが、私はトイレで最後に塗ってすぐにレーサーパンツを履いていたため性能を発揮できなかった可能性がある。今後はまずこのクリームを塗ってから用を足すようにしたい。

earth-blue.jp

■消炎鎮痛剤(ラクールIDゲル)
特に銘柄にはこだわっていないが筋肉痛などを和らげるために持ち歩いている。ゲル状のものが垂れずによく伸びて使いやすいと思う。

www.matsukiyo.co.jp

 

■除菌消臭ミスト(大洗のガルパン土産)
特に銘柄にはこだわっていないが見た目はこだわると元気が出てくるかもしれない。トイレでレーサーパンツを脱いだ際にパッドに吹きかけてあげると、除菌が出来て股の炎症を防ぐことができる。股が炎症すると頻尿になることがあるという話を聞いて実践している。そのおかげかはよく分からないが2〜3時間は休憩無しに走ることも出来る。

 

■日焼け止め
特に銘柄にはこだわっていないが日焼けするとヒリヒリと痛いし体力も消耗するとのことなので持ち歩いて適宜塗っている。

 

■目薬
特に銘柄にはこだわっていないが疲れてぼんやりしたときなどにシャッキとするために持ち歩いている。

 

■歯磨きセット
これも歯磨きしてシャキッとするために持ち歩いているが、そのようなことが必要な長距離のブルベでは大抵ホテルを予約しており、そこに備え付けられているのでまだ使ったことがない。

バッグ類、持ち物

1,300kmブルベではこれまでで最大の積載をすることになったので、何をどのように持ち運んだのか記録しておこうと思う。

 

■サドルバッグ

ORTLIBE オルトリーブ サドルバッグL(初代モデル)
数年前にモデルチェンジしたが今でも使う人を見かける信頼のサドルバッグ。容量は公式で2.7Lとのことだが押し込めばもう少し入るうえ、ゆるふわーくすさんのCATEYEテールライトアタッチメットを使うことにより、バンジーコードを取り付けて外部にレインウエアなどを括り付けることが出来て容量はほぼ倍増している。(新型のサドルバッグ2はこのカスタムが出来ない)より大型の物も持っているがアタッチメントを使うこの製品の方が、自転車を振られる感覚が少ないのでブルベではほとんどこれを使っている。
販売終了なので中古品などを探すしかないのが残念なところ。

サドルバッグ

今回の1,300kmブルベの場合は予備タイヤ、予備チューブ、予備リムフラップ、長袖ジャージ、長袖インナーを入れ、外部のバンジーコードにレインウェアの上下を括り付けていた。
ただ舗装路中心のブルベでは予備タイヤは過剰装備かもしれない。私はブルベでホイールを壊してDNFしたことはあるがパンクをしたことは無いし、同行者がネジを踏んでバーストしたときにもタイヤブートで十分に走ることが出来た。

yuugai.booth.pm

 

■フロントバッグ

東京サンエス grunge ハンドルバーバッグ
ベルクロ2本でハンドルに取り付けるシンプルなフロントバッグ。2,000円ちょっととお手軽なお値段だがジッパーは両側から開けられるし、サイドにはゴミなどを入れておけるネットもあり、型崩れしないようにプラスチックの板のような物も入っていて使いやすい。(旧モデルはペラペラだった。)

フロントバッグ

ここは補給食の主な保管場所、この中に食料を満載しておけば100kmや200kmは補給無しでも走れると思う。実際に北海道のコンビニ無し100km区間でもこの中のものだけで乗り切った。(飲料の自販機は数ヶ所あり)

http://ysroad.co.jp/ochanomizu-ladieskan/2022/08/02/117824

 

■フレームバッグ

ワールドサイクル R250 フレームインナーバッグ
フレームバッグは色々と悩んだ。製品は数多いが自転車のサイズやボトルケージとの干渉などでジャストフィットする物は限られるからだ。自分の自転車のフレーム内寸法を測りバッグのサイズを確認して最終的にこれを選んだ。
フレームバッグのサイズについては使っている自転車の大きさによるところが大きいので、よく確認して選んだ方が良いと思う。

フレームバッグ

ここには普段はサドルバッグに入れていて、今回ブルベで予備タイヤを入れて追い出された物を入れていた。具体的にはPEKOさん謹製のハーフパンツとサコッシュ、エマージェンシーシート、予備ライト、予備チューブ、あとは足の攣りを抑えてくれるマグネシウム含有の補給食であるMAG-ONのジェルとパウダー。
ブルベで使用したのは今回の1,300kmが初めてだったが、この場所はアクセスが一番楽に出来たのでもう少し補給食を入れていても良かったと思う。フロントバッグはハンドルにライトやエアロバーなど色々付けていて若干アクセスが悪かった。
あとこのバッグのサイドに付いている反射テープはかなり目立っていたので、安全性にも寄与していたと思う。

worldcycle.info

 

トップチューブバッグ

ドイター(deuter)
これは定番のバッグだが今は少しモデルチェンジしているようだ。(リンク参照)

トップチューブバッグ

小容量だがここにはサイコンやGoProなどに供給するモバイルバッテリーや、塩飴などの補給食を少し入れている。ここに付けられるバッグは小容量だが意外とお高い物が多い中、これは2,000円少々とリーズナブルでお勧め。
バッグの底がペラペラで、固いバッテリーなどを入れるとフレームに当たってコツコツして煩わしい、そこで底にはホームセンターで売ってたテープ付きのスポンジを貼って緩衝材としている。

www.iwatani-primus.co.jp

 

■ツールケース

ビットリア(vittoria) プレミアムジップツールケース
修理道具、輪行袋、前後ライトなどこれで一通りのトラブルに対処できるようにしてある。これはブルベに限らず普段から持ち歩いていて、いざというときに困らないようにしている。

ツールケース

内容は携帯工具、チェーンカッター、ニッパー、タイヤレバー×2、予備チューブ、タイヤパッチ、タイヤブート、CR2032電池×2、タイラップ大×3、タイラップ小×2、ブレーキのリターンスプリング、クイックシャフトのネジとバネ、汎用のディレーラーハンガー、コネクトリンク(いわゆるミッシングリンク)、クリートのネジ、仏米変換バルブ、前後ライト、ウエス、チェーンカバー、PEKOさん謹製の超軽量輪行袋、ゴム手袋。
物を選べばこれだけそろえられる。

peraichi.com

 

バックパック(リュック)

これは人によるとしか言いようがないが、私は小容量のバックパックでも数百km走ると投げ捨てたくなるほど負担だったので今は使用していない。
今回条件が良かったとはいえ(実質的に雨に降られてない)、1,300kmを自転車に取り付けたバッグ類だけで走り切れたので今後もこれで走っていきたい。

ライト類

ライト類はフロント、リア共にブラケットをCATEYEのフレックスタイトで共通化させており、他社のライトもフレックスタイト化させて使い回すことが出来るようにしている。

■フロントライト

フロントライト類

CATEYE VOLT1700
夜間走行が長くなる300km以上のブルベの際のメインライト。200ルーメン(実際には280ルーメン程度の明るさがある模様)で15時間以上の使用が可能であり実用上はこれ以上のライトは見当たらないハイエンドモデル。もちろん名前の由来となっている1700ルーメンでの照射も2時間、真っ暗な山中でも十分な明るさである500ルーメンでも5時間持ち、あらゆる場面で活躍する。充電ポートはMicroUSBであるが、高速充電モードであれば5時間程度で満充電となりブルベの仮眠でも十分に充電することができる。LEDを2つ搭載しており、1つのライトと比較して広範囲を照らすことが出来て安心感がある。ゆるふわーくすさんの防眩シェードを装着。
また私の個体の問題かもしれないがバッテリーの脱落防止のためのネジが、2回も外れて無くしてしまい応急的にビニールテープで止めている。このパーツは小売りされていないがCATEYEのサポートに連絡すれば実費(数百円)で送ってもらえる。

OLIGHT RN1500
最大光量1500ルーメン、300ルーメン(実際には180ルーメン程度)で12時間30分の使用が可能でありながら比較的安価で人気のあるライト。この前にCATEYEのVOLT700を使っていたが急に点灯しなくなり、代わりにVOLT800を検討していたのだが一時期ほとんど手に入らなくなった上にその後もほぼ定価での販売となったので試しに購入してみた。12時間以上使えるローモードでの明るさの低下は気になるけど、それでも後述のVOLT400に比べれば3倍以上の明るさであり実用上は問題無いので今後も使っていきたいと思う。ゆるふわーくすさんの防眩シェードとキャットアイアタッチメントを装着。

CATEYE VOLT400
夜間走行の少ない200kmブルベで軽い予備ライトとして使用、400ルーメンはそこそこの明るさだが、予備として使う際のローモードの50ルーメン18時間は時間こそ文句は無いが明るさは不十分であり、これだけで走行するのは心もとない。これはポジションライトとして使い他にメインとなるライトを用意した方がよい。電池はVOLT800用の物も使うことが出来て50%の容量アップをすることが出来る。

CATEYE URBAN2
サドルバッグの奥に入れてある単三電池使用の予備ライト、基本的にはこれを使うことは想定していない。ただし充電池モデルは充電が切れるとすぐに回復させることは困難であるので、乾電池ですぐに使えるこのライトを予備として持っている。またこの単三乾電池はGPSナビのeTrax30xの予備電池として使うことも想定して持っている。

CR2032(コイン電池)使用の小型ライト
最後の最後の予備ライトとしてハンドル部分に1つ付け、ツールケースに1つ入れている。正直ここまで用意する必要は無いと思うが、初期の頃は2つしかライトを付けておらず最後の予備として持っていた。その後も特に重量も大きさも気にならないので持ち続けている。この電池もコンビニなどですぐに手に入るので持ち物を軽くしたいときには良いと思う。

ライトマウント

エアロバーの項目でも書いたが、バーの高さを高くしてライトマウントをハンドルにそのまま付けられるようにしている。マウントをハンドルの下側にしてライトを逆さまに取り付けてる例も見受けるが、電池残量のインジゲーターなどが見えなくなったり、充電ポートの蓋から浸水して故障したりする可能性があるので、出来れば普通に上側に取り付けるのが良いと思う。

リアライト

リアライト類

CATEYE TIGHT
連続点灯時間120時間、防水性もバッチリなCATEYEの最新リアライト。これからリアライトを買うならこれにしておけば間違いない。

CATEYE OMNI5
定番中の定番リアライト。連続点灯時間60時間、安価なので安く済ませたいならこちらのライトでも良いかもしれない。蓋が外れやすいので輪ゴムなどで外れないように処理しておきたい。

CATEYE REFREX AUTO
自動点灯モデルなので乗車前にオンにしておくと昼間にトンネルに入った際も点灯してくれて安心。もし点灯し忘れても反射板としての機能も十分なので安全を保ってもらえる。写真のようにサドルバッグに付けた場合はブルベでのリアライトの個数には数えられないので注意。ブラケットは他と共通にしてあるので、車体の部分に付け替えればブルベの規定のライトとして使用できる。
ただこの場所は目立つ場所なので自主的に付けており、いざという時の予備としても用意している。

 

■ヘルメットライト

ヘルメットライト類

フロント、リア共にベルクロで止めている。ヘルメットを選ぶときにはこれが出来るような穴が空いているモデルを選ぶようにしている。

 

フロントライト
mont-bell コンパクトヘッドランプ
単三乾電池1本を使用して60ルーメンで27時間稼働する。ただしだんだんと暗くなるので見えずらいと思ったら早目に交換したい。他にも小さいモデル大きなモデルを使ったがこれ位がバランスが取れていて使いやすいと思う。1300km走った時も付けっぱなしにしていたが重いと感じることは無かった。

リアライト
CATEYE RAPID mini
点滅30時間とやや心もとないが、クリップを使って他のリアライトと付け替えることが出来るようにして充電が切れても問題無いようにしている。まれにヘルメットライトでも点灯が義務付けれれているブルベがあるが、その際にはOMNI5などに交換している。